SQL基礎~基本的なSQL概念~

1.データベースとテーブル

  データベースの概要

    データベース (Database) :

        データの集合体を管理・操作するためのシステムです。データベースは、大量のデータを効率的に保存し、

        必要に応じて迅速にアクセス・検索できるように設計されています。データベースには多くの種類があり、

        関係データベース (RDBMS) やNoSQLデータベースが代表的です。

  テーブルの役割

    テーブル (Table) :

        データベース内でデータを整理するための基本的な構造単位です。テーブルは行と列で構成され、行にはデータの個々のレコードが、

        列にはデータの属性が格納されます。例えば、顧客情報を管理するテーブルでは、各行が異なる顧客を表し、

        列が顧客ID、名前、住所などの属性を表します。

  データベースとテーブルの関係

    データベースは複数のテーブルを含むことができ、テーブルはデータベース内の一部として機能します。

    これにより、異なる種類のデータを分離して管理することができ、データの整合性と効率的なアクセスを確保します。

2.データベースの定義

  データベースの設計

    データベースを定義する第一歩は、システム全体のデータ要件を理解し、どのようなデータが必要かを決定することです。

    この段階では、エンティティ(データの主要なオブジェクト)とそれらの間の関係を特定します。

    このプロセスは通常、エンティティリレーションシップダイアグラム (ERD) を用いて視覚的に表現されます。

  SQLによるデータベースの作成

    データベースは、SQL(Structured Query Language)を使用して作成されます。

    SQLは、データベースを操作するための標準言語であり、データの定義、操作、制御を行います。

    データベースを作成するための基本的なSQL文は以下の通りです:

        CREATE DATABASE my_database;

    このコマンドは、新しいデータベースを作成します。

    データベースが作成されると、その中にテーブルやその他のデータ構造を追加することができます。

  データベース管理システム (DBMS)

    データベースを管理するためには、データベース管理システム (DBMS) が使用されます。

    DBMSは、データの保存、検索、更新、削除などの操作を効率的に行うためのソフトウェアです。

    代表的なDBMSには、MySQL、PostgreSQL、Oracle Database、Microsoft SQL Serverなどがあります。

3.テーブルの構造とスキーマ

  テーブルの構造

    テーブルの構造は、データの保存とアクセスを効率的に行うために設計されます。テーブルは、次の要素で構成されます:

        • 列 (Column):テーブルの属性を定義し、特定のデータ型を持ちます。

                例えば、整数型、文字列型、日付型などがあります。

        • 行 (Row):個々のデータエントリを表し、テーブルの各列に対応する値を持ちます。    

  スキーマの定義

    スキーマは、データベース内のテーブルの構造を定義するための設計図です。

    スキーマには、テーブルの名前、各列の名前とデータ型、列の制約(例えば、主キーや外部キーの定義)などが含まれます。

    スキーマを定義するSQL文の例は以下の通りです:

      CREATE TABLE customers (

          customer_id INT PRIMARY KEY,

          name VARCHAR(100),

          email VARCHAR(100) UNIQUE,

          created_at TIMESTAMP DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP

      );

  テーブル制約

    テーブルのスキーマには、データの整合性を保つための制約が含まれます。主な制約は以下の通りです:

      • PRIMARY KEY:一意にレコードを識別するための列。各テーブルに1つの主キーを設定します。

      • FOREIGN KEY:他のテーブルの主キーを参照する列。テーブル間のリレーションシップを定義します。

      • UNIQUE:列の値が一意であることを保証します。

      • NOT NULL:列にNULL値を許可しません。

  テーブル操作

    SQLを使用してテーブルに対する基本的な操作を行います。以下は、一般的な操作の例です:

      • データの挿入

            INSERT INTO customers (customer_id, name, email) VALUES (1, 'John Doe', 'john.doe@example.com');

      • データの更新

            UPDATE customers SET email = 'new.email@example.com' WHERE customer_id = 1;

      • データの削除

            DELETE FROM customers WHERE customer_id = 1;

      • データの検索

            SELECT * FROM customers WHERE name = 'John Doe';

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