これからデータベースを学ぼうとしているあなたにとって、「PostgreSQLってなに?」「MySQLとどう違うの?」「SQL Serverって企業向け?」といった疑問は自然なものです。
このガイドでは、初心者にも分かりやすく、よく使われる3つのSQLデータベース(PostgreSQL・MySQL・SQL Server)を比較しながら、それぞれの特徴と選び方のポイントを丁寧に紹介します。
✅ 先に結論!3大SQLデータベースの比較表
比較項目 | PostgreSQL | MySQL | SQL Server |
---|---|---|---|
ライセンス | オープンソース | オープンソース | 商用(Microsoft) |
トランザクション対応 | 完全対応(ACID) | 完全対応(InnoDB) | 完全対応 |
JSONサポート | 高機能(インデックス可能) | 限定的 | 高機能 |
拡張性 | 非常に高い(カスタム型など) | 限定的 | 中程度 |
GUIツールの充実度 | pgAdminなど利用可能 | MySQL Workbenchなど | SSMS(非常に充実) |
主な用途 | 分析、業務システム | Webサービス、CMS | 企業向け業務アプリケーション |
選ぶべきデータベースは用途によって異なります。次の章から、それぞれの特徴を具体的に解説していきます。

PostgreSQL:柔軟で拡張性の高いオープンソースDB
PostgreSQLは、エンタープライズ向けでも十分通用する高機能なオープンソースのデータベースです。たとえば、高度なSQL構文やデータ型をサポートしているため、分析やデータ処理が複雑なプロジェクトにも対応できます。
主な特徴
- 完全なACID対応により、トランザクションが確実に管理されます。
- JSONBという効率的なJSON処理機能があり、NoSQL的な使い方も可能です。
- 拡張性が高く、自分でデータ型や関数を追加することもできます。
適した場面
たとえば以下のようなケースに適しています:
- 複雑なビジネスロジックを扱う業務システム
- ビッグデータ分析やレポーティング
- 地図や位置情報を扱う(PostGIS拡張)
一方で、やや学習コストが高いという声もあるため、自由度を求める中・上級者向けとも言えます。
MySQL:手軽に使える定番のWeb向けDB
MySQLは、LAMP(Linux・Apache・MySQL・PHP)の「M」に含まれるように、Webサービス開発において非常に広く利用されています。
主な特徴
- インストールが簡単で、すぐに使い始められる軽量さが魅力。
- WordPressなど多くのCMSがMySQLを採用しており、初心者でも馴染みやすいです。
- InnoDBストレージエンジンを使用すれば、トランザクションも安全に運用可能です。
適した場面
たとえば以下のような場面で使われています:
- 中小規模のWebサービスやブログ
- PHPやLaravelを使った開発
- ホスティング環境でのアプリ展開
ただし、複雑なSQL機能やカスタマイズ性はやや制限されているため、シンプルな構成を好む場合に最適です。
SQL Server:企業システムに強いMicrosoft製DB
SQL Serverは、Microsoftが開発・販売する商用データベースで、特に企業の基幹業務システムで多く使われています。
主な特徴
- Power BIなどと連携でき、BI用途にも強い。
- GUIで操作できるSSMS(SQL Server Management Studio)が非常に使いやすく、初心者でも安心です。
- .NETとの親和性が高く、Visual Studioとの統合開発もスムーズです。
適した場面
- Windowsベースの社内システム
- データの可視化・分析が必要な環境
- サポート体制を重視する企業
ただし、商用ライセンスが必要であり、コスト面の検討も忘れずに行いましょう。
🔚 まとめ:最適なSQLを選ぶには?
SQLデータベースはそれぞれ得意分野が異なります。そのため、自分のプロジェクトに合ったものを選ぶことが最も重要です。
使用シーン | おすすめDB |
---|---|
拡張性と分析が重要 | PostgreSQL |
Webサービス開発 | MySQL |
業務システム/BI | SQL Server |
今後、実際にインストールやクエリを試してみることで、より理解が深まります。はじめの一歩として、本記事があなたの学びをサポートできれば幸いです。