PHPの開発では、データをまとめて扱う「配列」は非常に重要な要素です。
本記事では、配列の基本的な定義方法から、連想配列・多次元配列の扱い方、foreachによるループ処理、さらには実務でよく使う配列関数(array_merge
, array_slice
, in_array
など)について、わかりやすく整理して解説します。

目次
配列の定義とアクセス
配列は、複数のデータを1つの変数にまとめることができる構造です。
配列の定義
<?php
$fruits = ["りんご", "バナナ", "みかん"];
?>
または従来の書き方:
<?php
$fruits = array("りんご", "バナナ", "みかん");
?>
配列のアクセス
<?php
echo $fruits[1]; // バナナ
?>
インデックス(0から始まる)で個別の要素にアクセスできます。
連想配列と多次元配列
連想配列(キーと値のペア)
<?php
$user = [
"name" => "佐藤",
"age" => 30,
"email" => "sato@example.com"
];
echo $user["name"]; // 佐藤
?>
数値ではなく、意味のある<strong>キー名</strong>でアクセスできるのが特徴です。
多次元配列(配列の中に配列)
<?php
$users = [
["name" => "佐藤", "age" => 30],
["name" => "田中", "age" => 25],
["name" => "鈴木", "age" => 28]
];
echo $users[1]["name"]; // 田中
?>
配列の中に配列を持たせることで、表形式のようなデータ構造を作ることができます。
foreachの使い方
foreachは配列の要素を順番に処理するのに最適な構文です。
<?php
$fruits = ["りんご", "バナナ", "みかん"];
foreach ($fruits as $fruit) {
echo $fruit . "<br>";
}
?>
キーと値を両方取得する
<?php
$user = [
"name" => "佐藤",
"age" => 30,
"email" => "sato@example.com"
];
foreach ($user as $key => $value) {
echo $key . ":" . $value . "<br>";
}
?>
連想配列では、キーと値のペアを扱えるのが便利です。
便利な配列関数
PHPには配列を効率よく操作するための組み込み関数が多数用意されています。
特によく使われるものを紹介します。
array_merge()
:配列の結合
<?php
$a = [1, 2];
$b = [3, 4];
$c = array_merge($a, $b);
print_r($c); // [1, 2, 3, 4]
?>
array_slice()
:配列の一部を抽出
<?php
$colors = ["赤", "青", "緑", "黄"];
$result = array_slice($colors, 1, 2);
print_r($result); // ["青", "緑"]
?>
in_array()
:値が配列に含まれているかチェック
<?php
$fruits = ["りんご", "バナナ", "みかん"];
if (in_array("バナナ", $fruits)) {
echo "バナナはあります。";
}
?>
バリデーション処理や条件分岐で重宝します。
まとめ
今回はPHPでよく使う配列の基本操作について解説しました。
配列は、複数の値を効率よく管理・処理するための強力なツールです。
- 基本配列の定義とアクセス方法
- 連想配列・多次元配列の構造と使い方
- foreachによるループ処理
- array_merge, array_slice, in_array などの便利関数
これらの知識を活かせば、データの扱い方が格段に効率的になります。
次回は、文字列操作やフォーム処理など、より実用的なテーマに進みましょう!