デジタル化が進む現代において、企業のサイバーセキュリティ対策は経営レベルの重要課題となっています。ランサムウェアや標的型攻撃などのサイバー脅威が日々進化する中、それに立ち向かう専門家がセキュリティエンジニアです。
この記事では、未経験者でもわかりやすいように、セキュリティエンジニアの「仕事内容」「年収」「必要スキル」「キャリアパス」までを網羅的に解説します。
目次
セキュリティエンジニアとは?
セキュリティエンジニアとは、企業のITシステムやネットワークをサイバー攻撃や情報漏洩から守るために、設計・実装・監視・改善などを行うエンジニアです。
サイバーセキュリティ対策の最前線に立ち、企業の「信用」と「資産」を守る責任ある仕事です。
セキュリティエンジニアの仕事内容とは?
以下のような幅広い業務に関わります。
インフラ・ネットワークセキュリティの設計・運用
- ファイアウォール、IDS/IPSの設計・設定
- VPNやゼロトラストネットワークの導入
脆弱性診断・ペネトレーションテスト
- Webアプリケーションの脆弱性診断(OWASP Top 10対応)
- 攻撃シナリオに基づく侵入テストの実施
セキュリティ監視・インシデント対応
- SIEMによるログ監視・分析
- CSIRTやSOCでのインシデント対応、レポート作成
セキュリティポリシー策定・教育
- 社内セキュリティポリシー・ガイドラインの作成
- 従業員へのセキュリティ教育の実施
セキュリティエンジニアに求められるスキル・知識
必須スキル(技術)
- ネットワークプロトコル(TCP/IP, HTTP, DNSなど)の理解
- OSの理解(Linux、Windows)と運用スキル
- 暗号化技術・PKI・認証技術
- Python、Shell、PowerShellなどのスクリプト言語
セキュリティ知識
- OWASP Top 10などWebアプリケーションの脆弱性
- ゼロトラスト、EDR、SIEM、XDRなどの最新トレンド
- セキュリティフレームワーク(NIST、ISO/IEC 27001)
ソフトスキル
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
- 倫理観と責任感(攻撃と防御の知識を正しく使う姿勢)
セキュリティエンジニアの年収は?
セキュリティエンジニアの年収は、スキル・経験・業界によって異なりますが、平均で500万〜800万円程度。上流工程(設計・コンサル)やCISOクラスになると年収1000万円超えも珍しくありません。
経験年数 | 想定年収(目安) |
---|---|
未経験〜3年 | 400万〜600万円 |
3〜5年 | 600万〜800万円 |
5年以上 | 800万〜1200万円 |
セキュリティエンジニアのキャリアパス
以下のように多様な道が広がっています。
キャリアの選択肢
- SOCアナリスト(監視オペレーター)
- CSIRTメンバー(インシデント対応)
- セキュリティコンサルタント
- セキュリティアーキテクト
- CISO(最高情報セキュリティ責任者)
関連資格(取得が推奨される)
- 情報処理安全確保支援士(SC)
- CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
- CompTIA Security+
- CEH(Certified Ethical Hacker)
セキュリティエンジニアは未経験からでも目指せる?
はい、可能です。
未経験者が取るべきステップ
- 基本情報技術者試験などでIT基礎を固める
- Linuxやネットワークの環境構築を実践する
- セキュリティ関連のハンズオン(TryHackMeやCTF)に挑戦する
- セキュリティ資格を取得してスキルを証明する
- SES企業やSOC監視などからキャリアをスタートする
セキュリティエンジニアは今後ますます需要が高まる職種
サイバー攻撃の脅威が増す中、セキュリティエンジニアは社会インフラを守る重要な役割を担う職種として注目されています。
未経験からでも努力と学習を重ねれば、十分に目指せる分野です。将来的には高収入・専門性・社会的信頼を得られる魅力的なキャリアです。